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宮川愛李「スフィア」オフィシャルインタビュー
SPECIAL
2020.11.04
●9/27にオンラインライブ「Re:rave」を開催しましたが、無観客でのライブはいかがでしたか?
宮川愛李
始まるまでは「やりづらいだろうな」と思っていたんですけど、ライブ自体久々だったので感覚を取り戻すのに必死だったという事もあり、意外と無観客という状況がやりやすい部分もあったのかなと思います。
直前まで、「お客さんがまだ一人も来ていないのに、始められな〜い!!」とかふざけながら、結構リラックスして楽しめたんじゃないかなと思いますね。
コロナ禍になってからリリースしたデジタルシングルなど、直接みんなの前で届けられない分、心を込めてパフォーマンスしました。
●11/4リリースの新曲「スフィア」ですが、最初にデモを聴いた時の感想はどのようなものでしたか?
宮川愛李
デモを聴いた途端に物凄いワクワクしちゃって、「早く歌いたい!」って思ったのを覚えています。
●「スフィア」は英語で直訳すると、球体、天体、月、星などの意味になりますが、今回のタイトルでは何を示していますか?
宮川愛李
実際の単語の意味としては、天体や星といった意味も含んでいるんですけど、今回は球体をイメージしていて、「球体=人の心の形」みたいな所から付けました。心の形なんて実際見えるものではないのであくまで想像にはなりますが、きっと丸だけじゃなくて色んな形に変化すると思うんですよね。その中で、今回は歌詞全体からイメージした、人々の心の形を「球体=スフィア」という言葉で例えています。
●歌詞の内容としては、恋においても人生においても、全ては自分で選んで進んでいこうというメッセージを込めているのでしょうか?
宮川愛李
年齢的に「人生はこうだから、こう生きていった方がいいよ」みたいなメッセージソングを歌うのはまだ早いかなという気持ちがあるし、性格的にもそういうタイプではないかなと思う所があるんです。だから今は心にあるそのままを歌詞に映し出せるように書いているんですけど、心の中にある事って一つの言葉でまとめられるほど簡単な事ばかりじゃなくて複雑に絡んでいたりすると思うんですよ。欲だったり、エゴだったり、色々な感情があって……。それらを絡まったまま、且つ分かりやすく、私と同じくらいの年代の人達に共感してもらえるような歌詞を書いていきたいと思っているんです。今回の歌詞も、等身大の私の心の中を映し出した、自分的にはストレートな内容になっているかなと思います。
●喜怒哀楽の4つで表すとしたら、この曲は、「怒」「哀」の要素が強いでしょうか?
宮川愛李
そうですね。決して楽しいだけの歌ではないのは確かですね。悲しみや、心に浮かんでくる複雑な感情を、「それでもいいよ」って許せるような、包み込めるような曲をイメージしています。「怒」「哀」といった感情を取り除くんじゃなくて、一緒に生きていく、包み込んで守っていくみたいな……そんなイメージを込めています。
●サビの「炭酸が貴方の温度を奪っていったの」というフレーズはどういう事を歌っているのでしょうか?
宮川愛李
ここはそのままストレートに「炭酸飲料を飲んで身体が冷えた」っていう意味ではなくて、嫌な言葉を受けたり、嫌な事があったり、外から受ける心への刺激を「炭酸」という言葉で表現してみました。サウンドが爽やかで壮大なので、あまり暗いフレーズや単語を使いたくないと思って、ちょっと可愛く、爽やかに表現しています。
●サビ頭の「最弱の心(マインド)笑って誤摩化した」というフレーズは愛李さんらしい表現だと思いました。
宮川愛李
実はここのフレーズが今回一番苦戦した所なんです。メロディに言葉がいまいちハマらなくて、ほぼ丸一日レコーディングを潰して書き換えました。
●最初は違う歌詞だったんですか?
宮川愛李
はい。この時期、作詞がめちゃくちゃ楽しくなってきていて、書きたいという衝動に任せて思うがままにつらつらと書き綴っていたんです。そしたらある時スタッフさんから、「この歌詞じゃ伝わりにくい。これじゃ愛李にしか意味が分からないと思うよ」と指摘されまして。で、一回躓いたら今度は何も浮かばなくなっちゃったんです(汗)。この時も、全部歌詞を書き上げて歌入れをしていたらサビになってディレクターさんから、「サビ頭の歌詞、ピンと来てないでしょ?」って見抜かれまして。やっぱり歌詞に納得いってなかったり、不安を抱えていると歌に出てしまうんですね。レコーディングが13時にスタートして、15時くらいから悩み始めて、結局決まったのが20時くらいでした。「やっと出来た〜!」って開放感いっぱいで、嬉しくなってうな重を食べたので、この時の事はよく覚えてます(笑)。
●生みの苦しみを味わったんですね。
宮川愛李
味わいましたね〜。テンションもどんどん落ちていって、それこそ楽しい言葉なんて浮かんで来なくなっちゃって、改めて作詞の大変さを実感しました。でもそうやって色々経験していく事によって、自分が陥りやすいクセだったり、伝わりにくい表現だったり、自分の作詞の傾向や特徴が分かってきて、最近はお気に入りの本を読み返したりして、自分流の作り方みたいなものを再構築しようと勉強し直しています。
●ちなみにどんな本が好きなんですか?
宮川愛李
色々読みますが、ファンタジー系がわりと好きですね。ロマンチックな物語が好きなので、ドラゴンが出てきたり、そういうのを結構読みます。
●映画もファンタジー系が好みですか?
宮川愛李
映画はホラーが好きで、海外ものなどをよく観ます。逆にファンタジーはあまり観ないですね。本だと自分の中で想像が色々広がっていくんですけど、映像で観てしまうとそのイメージがついてしまうんですよね。登場人物の声色や風景など、文字からだけだと自分で勝手に想像出来るので、その方が楽しいです。
●ファンタジー系の本で特に好きな作品は何ですか?
宮川愛李
「ドラゴンキーパー」(キャロル・ウイルキンソン著)という作品です。奴隷の女の子が龍を守りながら生きていくお話で、小学校5、6年生の時に読んだんですけど、重量感のある分厚い本を読んだのはこの時が初めてでした。頭の中がいっぱいいっぱいになりながら読むのは大変でしたが、これを機に自分で想像を作り上げながら読んでいくファンタジーの面白さを知ったので、とても印象深い作品です。
最近、中学時代に図書館で借りて読んでいたけど卒業してしまって読破出来なかったシリーズものを買い直して読んでいるんですよ。「ドラゴンキーパー」も久しぶりに読みたくなってきました!
●読書家なんですね!
宮川愛李
どっぷり読書に没頭したい時と、アクティブに外で動き回りたい時と波があるんですよ。今は食欲&読書の秋を楽しんでます。超インドアで楽しく過ごしていますね。
●ところで、「スフィア」は歌詞やジャケやMVから「青」の印象が強く残りました。夜明け前の青い闇を突き抜けていく、そんなイメージを受けたのですが……。
宮川愛李
そうですね。私自身、頭に浮かんでくる情景だったり、直感で浮かび上がってきた世界観から、色は青で、背景には星が光っていてなど、夜から朝にかける時間帯をイメージしながら、夜明け前のだんだん明るくなっていく青だったり、その反対に心の闇も表現したかったので暗めの青も混ぜつつ歌詞やMVを作っていきました。
●サウンドやMVから、宇宙とか、壮大といったイメージも受けましたが、その辺りは意識されていますか?
宮川愛李
レコーディングでどんどん色々な音が加わり、アレンジが完成に近づくにつれ壮大なサウンドになっていくのを感じました。そうしたサウンドから受け取った高揚感が情景となって自分の中に描き出され、無意識のうちに作詞やMVにも反映されていったのではないかと思います。
●デジタル音(シンセ)と絶妙に融合しながら、それぞれの楽器が卓越した演奏を聴かせた遊び心溢れるサウンドになっていますね。
宮川愛李
今回も豪華なバンドメンバーに支えられて、私が歌うにはもったいない程の素晴らしいサウンドを作り上げて頂きました。その中で、壮大な曲だからこそ“ポツンと一人私の歌が在る”“一人で立っている私がいる”みたいなシーンをイメージしながら歌っていきました。バンドの皆さんが作り上げてくれた素晴らしいサウンドのおかげで、より自分の歌いたい気持ちになりやすいし、感情も込めやすいので物凄く助けられています。
●間奏は、鍵盤、ベース、ギターとそれぞれのソロもカッコ良く、ジャジーな感じもあってオシャレですね。
宮川愛李
めちゃくちゃカッコいいので注目して欲しいです。さらに、そこでより一層この曲の深みが増していくので、MVでも間奏でストーリーの真相が分かるような映像にしてもらいました。サウンドに乗せて、感情の部分が表現出来たらと思って作ってもらったので、MVも是非チェックして欲しいです。
●MVはアニメーション仕立てになっていますが、今回担当している自主制作チームのsasamiさんとは初コラボですか?
宮川愛李
sasamiさんは3人の自主アニメーション制作グループなんですけど、そのメンバーのお一人が、以前私がデビュー前に兄の宮川大聖と一緒に歌った「打上花火」のカバー動画のアニメーションを作ってくださった方なんです。あの時のMVの雰囲気が個人的にすごく好みで、しかも星や空を物凄く力込めて描いてくださった印象があったので、今回の曲にピッタリだと思って久しぶりに連絡を取ってお願いしました。
●色合いもすごく綺麗ですよね。
宮川愛李
以前にもお願いした方だったので、私の伝えたい事も汲んでもらえていたり、私もsasamiさんが描きたいものが何となく分かっていたのですごくやりやすかったです。私の頭の中にある抽象的なイメージやストーリーを伝えて、それをsasamiさんにつぎはぎしながら繋げていってもらったんですけど、お互い目指す所がほぼ一緒だったのでとてもスムーズでしたね。また当時はソロだったんですけど、今はチームで活動されているようで、より一層絵に感情が宿った作品に仕上がっていてとても気に入っています。
●ジャケも素敵ですね。
宮川愛李
ジャケはお任せでデザインして頂いた後に、背景にこういうのを入れて欲しいとか、字体をこうして欲しいとか調整しつつ作り上げました。今回は星が一つのキーワードになっていると思ったので、字体も星テイストになっていて、その上でシンプル且つ繊細な字体にしてもらいました。
●では、最近の愛李さんの「喜怒哀楽」をそれぞれ教えてください。
宮川愛李
日々喜びの中で毎日楽しく生きてるんで改めて聞かれると難しいけど……、そうそう!もうすぐ20歳になるので、今成人式の支度をしているんです。母の着物を着る予定で、それにあわせて母と一緒に色々買い物をしながら、「こっちの方が似合うよ」とか選んでいる時が楽しいですね。母の事をすごく尊敬しているからこそ、母が成人した時に身に付けた同じ物を自分も着られる喜びもあります。だから「楽しい」と「喜び」が繋がっています!
あと秋は食べ物が美味しいので楽しいです(笑)。秋になるとサンマとか鮭とか魚が美味しくなるじゃないですか。焼き魚か刺身で頂くのが好きなんですけど、脂の乗ったこの時期はもっぱら焼いて食べています。
●料理されるんですか?
宮川愛李
最近母から習っています。別に花嫁修行をしているわけではないんですけど(笑)。一人でいる時でも料理が出来るだけで心って安定するんだなっていう事に気づいたんですよ。料理だけじゃなくて、掃除だったり、車の免許だったり、大人になるにつれて自分で自由に出来る事が増えていくのが心強いなって感じる事が増えたので、今は色んな事に手を伸ばしてやっています。
●免許取得はこれからですか?
宮川愛李
はい。近々取りたいと思っています。今の所全然車に興味ないんですけど、「マニュアルを取っておいた方が、車を好きになった時により楽しいよ!」というアドバイスをもらったので、マニュアルとやらにしようかと。それに「女性がマニュアル免許を持ってたらカッコいいよ!」とも言われたんです。カッコいい女性に憧れているので、挑戦しようかなと思っています(笑)。
●「怒」「哀」は?
宮川愛李
怒った事あんまりないんですよね〜。何かあるかな〜???
また成人式繋がりになっちゃいますけど、地元で一緒に成人式をする予定の同級生が一人いて。私は田舎育ちなので、保育園から中学校までずっと2人だけで、他にクラスメイトがいなかったんですね。高校からはお互い東京なんですけど、別々の学校に進んだので離れちゃって、5年くらい会ってないんです。久しぶりに成人式で会えるのを楽しみにしていたんですけど、コロナで成人式がどうなるか分からなくて。「とりあえず案内は来たけど、どうする?」って相談しているところです。通常ならお世話になった先生方も呼んで楽しくパーティーも出来るんですけど、今回はちょっと難しいかもねって話になっていて。「なんで私の代でこんな事に!!」っていうもどかしさからの「哀」であり、「怒」 も入りつつ……とても複雑な気持ちでいますね。
●一生に一度の事なので何かの形で出来るといいですね。では最後にファンの方へメッセージをお願いします!
宮川愛李
今年みんなに向けて発信出来た事といったら去年に比べて物凄く少ないと思っていて、とにかく2020年は工夫の一年だったなと思いますね。春頃はみんなが混乱していた時期だからこそ「私に出来る事は?」って考えれば考える程分からなくなって、自分自信塞いじゃう時期もあり、弱さと戦いつつの一年だったと思います。そして、自分の弱い所も見つかったと同時に、より一層こんな時でも私を応援してくれるファンの方々の力が大事だっていう事を実感出来ました。
9月に行ったオンラインライブで、顔は見えないけどリアルタイムで視聴してくれているみんなの声が聞けたのがすごく嬉しかったし、これからもそうやって間接的でもみんなの側にいられるような活動が出来たらいいなという思いがあります。来年には楽しいお知らせが出来るように今一生懸命準備していますので、そちらに期待しつつ、引き続き応援よろしくお願いします!
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