宮川愛李オフィシャルインタビュー

SPECIAL

2019.06.24

●本格的にアーティストとして活動することになった経緯を教えてください。
宮川愛李性格的に目立ちたがり屋で、小学校の学芸会などでは主役に立候補したり、積極的に人前で歌うことも好きだったので、幼い頃から漠然と心のどこかで憧れみたいなものは抱いていましたが、だからといってプロを目指して何か行動に移すまでには至らず学生生活を過ごしていました。そんな中、2番目の兄(兄2人と愛李の3兄妹)が、“みやかわくん”としてTwitterに趣味や特技を投稿したり、動画サイトにカバー動画を配信したりして話題となり、2年前の12月20日にインディーズから1stミニアルバムをリリース、翌日には初のワンマンライブを開催したんです。その時に「面白いから出てみれば?」と兄に誘われてステージに立たせてもらったんですよ。演者だけではなく大勢のスタッフさんも含め、みんな一丸となってライブに向けて取り組んでいる姿を身近で見ることができて感動したし、観客の皆さんの喜んでいる顔を見ていたら純粋に「楽しいな。とても素敵なお仕事だな」と思うようになりました。そして2018年の兄のバースデーライブに再度ゲストとして出演させていただいた際に、兄がお世話になっているスタッフさんから「愛李も本気で歌やってみれば?」とお話をいただいて、「やります!」と即決で返答させていただきました。
●即決だったんですね。
宮川はい。高校2年生の時だったんですけど、兄が身を置く華やかな世界に自分も憧れはするけど、同時に生半可な気持ちでやっていける世界じゃないってことも実感していたので、いまいち勇気を出すことが出来ずに自分の将来に対してとても曖昧な気持ちでいたんです。 実はライブに出る前は、なぜか謎に自信があったんですよ(笑)。それまで兄の動画に出させてもらったりする時は気楽なキャラでやらせてもらっていたので、「まあやれるでしょ!」みたいに軽く考えていたんです。でもいざステージに立った瞬間、歓声の圧のすごさに押されまくって怖くなってしまったんです。プロのアーティストさんはこんな状況の中で笑顔で歌って踊ってすごいな、さらにそうやってリスナーの皆さんに夢や元気を与えている兄がとてもカッコよく見えました。「同じことが自分にできるのか?いややっぱり自分は大学に行って普通に就職する道に進んだ方がいいんじゃないか」、そんなモヤモヤした気持ちを抱えていた時にスタッフさんから声をかけていただいたことによって強く背中を押され、覚悟を持つことができましたね。
●プロとして活動していくことを決めて、その9ヶ月後にはマイナビBLITZ赤坂で1stワンマンライブを開催とは、異例の速さですね。
宮川1stライブのお話を初めて聞いた時はとても不安になりましたが、スタッフさんやダンサーの方が熱心に指導してくださり、バンドの皆さんにも支えられながら自分なりに全力を出せたと思っています。でも正直、緊張し過ぎてステージに出た瞬間からの記憶が定かではないなんですよ(笑)。だけど、集まってくださった観客の皆さんはみやかわくんの妹、“妹子”としてTwitterをやらせていただいた時から応援してくれている方ばかりだったので、「ライブを見に行く」というよりも、「愛李を応援しに行く!」という保護者的なスタンスで温かく見守ってくれているたようにライブ中ずっと感じていました。もちろん歌やパフォーマンスのクオリティーは反省する点ばかりですが、たくさんの方に支えられ力を出し尽くすことが出来ました。
●1stワンマンライブを達成したことによって、また新たな覚悟のようなものも生まれたのではないでしょうか?
宮川ありましたね。やっぱり自分の中でどこか兄とセットみたいな、兄が居てくれる甘えみたいなものがあったんですよ。実際1stライブにも兄がゲストとして出演してくれて異様にホッとしましたし。でもライブ終わりに、そうやっていつまでも兄に頼っているようでは一人前にはなれないという気持ちが芽生えて、これからはみやかわくんの妹としてではなく、いちアーティストとして見て欲しいし、そうなれるように自分自身が努力していかなければと決意を新たにしました。その瞬間、兄は先輩でもあり、目標でもあり、ライバルでもありという存在になりましたね。
●ところで小さい頃から歌うのがお好きだったということですが、何か楽器の経験はありますか?
宮川中学生までピアノを習っていました。また私は式根島出身なのですが、地域の子供達が集まって和太鼓を叩いていました。ピアノよりも和太鼓の方が夢中になってやっていましたね。和太鼓って結構体力もいるし、みんなで呼吸を合わせたり、大きな声を出したりして、そこでかなり根性が養われたと思います(笑)
●これまでどんなアーティストや楽曲を聴いてきましたか?
宮川これも兄妹の影響が大きいのですが、昔よく聴いていたのは木村カエラさんです。独特な世界観をお持ちで、キラキラしていて素敵ですし、自分ってものをしっかり持っていて、自信を持って発信していらっしゃる感じがとてもかっこいいなと思います。他にも、基本的に男女問わずかっこいいアーティストさんが好きで、最近ではポルカドットスティングレイさんをよく聴いていますね。憧れっていうか、参考にしたいと思っています。
●愛李さんってビジュアルだけのイメージでは清楚で大人しそうなイメージがありますが、実はそれとは裏腹に、自由奔放な言動が多くの、特に同世代の女の子たちに支持されていますよね。本来の愛李さんはどういう性格ですか?
宮川結構激しいですね。妹子時代に兄の投稿動画に一緒に出させてもらった時には、かき乱したり、波乱を呼ぶ係で(笑)、やりたい放題やらせてもらっていました。ファンの方とも親しく近い距離で接しさせていただいていますし、いつもわりと素のままの私で出させていただいています。
●カッコいいアーティストが好きで参考にもしているとおっしゃっていましたが、自分らしくという部分も大切にしていきたいのでしょうか?
宮川そうですね。やっぱり今まで応援してくれている皆さんは、私の素のキャラを好きになってくれたわけですし、アーティストデビューするからって突然しれっとし出すのも自分的にモヤモヤしちゃうんですよ。音楽的にはカッコよく、キャラとしては背伸びせずにこれまでと変わらず素のまま、“安心してついてきな感”を出していきたいという気持ちはありますね。
●1stミニアルバム『スマホ映えの向こうの世界』が 6月26日にリリースとなります。率直にどんな作品に仕上がりましたか?
宮川これまで何か1つのことに本気で取り組んでやり遂げたことがあまりなかったので、マスタリングを終えたものを最初に聴いた時は、「私やり遂げたんだ!ついに完成させることができた!」と、とても感動しました。 作品としては、素晴らしいミュージシャン、クリエイター、スタッフの方に支えられ、センス溢れるバラエティー豊かな作品に仕上がりました。またソロをはじめ、楽器陣の確かな演奏力も楽しめる内容になっていると思います。
●愛李さんの歌声の魅力を引き出した楽曲作りにもなっていますよね。
宮川なかなか上手く歌えなくて、曲ごとにどう歌ったらいいか試行錯誤しながら、スタッフさんにもアドバイスをいただきながらレコーディングしていきました。最初に完成したものを聴いた時は、「私こんな風に歌えるんだ」ってなんだか不思議な感覚でしたね。まだ家族にも聴かせていないので、ファンの皆さんも含めどんな感想、評価をいただけるのか楽しみです。
●みやかわくんにもまだ聴かせていないんですか?
宮川兄には聴かせました。厳しいことを言う時は言うし、いつでもフラットに判断してくれる兄ですが、今作については「想像以上だわ。相当いい作品ができたね!」と言ってくれました。嬉しかったです。
●1曲目は、ライブのオープニング曲としても歌われていた「ハジメマシテ」。こちらはJazzin’parkさんの提供曲ですね。愛李さんの現在地とリンクした歌詞にも受け取れましたが、提供前に何かディスカッションはありましたか?
宮川特にディスカッションの時間を設けてはいませんが、Jazzin’parkさんから送っていただいたデモを聴いた時に、メロディが今の自分の心のリズムに合っていたというか、右も左も分からない世界に突然飛び込んだ不安や期待が入り混じる今の自分の気持ちとリンクする感じがして、「だとしたらどんなワードやフレーズが合うんだろう?」と自分自身でも考えました。そこで、「何をしたらいいか分からない」とか「未経験でドキドキして」とか、思い浮かんだ言葉を箇条書きでバーっと書き出してお渡ししました。そのままフレーズとして反映されているわけではないのですが、私の心情や感性を反映してくださっている部分はあると思います。だから私の中でこの曲は、“落書きみたいな曲”というイメージで歌っていきました。
●この曲を一番始めにレコーディングしたんですか?
宮川この曲は最後の方にレコーディングしました。1曲目ということで頭からガツンと世界観を感じて欲しいという思いがあって、レコーディングにまだ慣れないうちにこの曲を満足のいくヴォーカルで歌えないんじゃないかと思って後に回しました。声の出し方的には難しくなかったのですが、やはり色々な感情が入り混じる様をどう歌で表現できるとかという部分で苦戦しましたね。
●1stライブでは踊りながらの歌唱でしたね。
宮川女の子らしさをイメージして、可愛い振り付けをダンサーさんに考えていただきました。観客の皆さんも一緒に踊れるようにあえて簡単な振り付けにしているので、ぜひライブで皆さんも一緒に踊っていただきたいです。
●2曲目「欠落カレンドラ」は、みやかわくんの作詞、作曲ですが、お兄さんが曲を提供してくれることになった経緯は?
宮川1stライブが4月11日でしたが、その2ヶ月前くらいに唐突に兄から「お前に曲作るよ」と言ってきてくれました。とりあえず1コーラス出来たところで初めて聴かせてもらって、その後ライブで披露するのにギリギリの段階でフルサイズを完成させてくれました。彼もすごく忙しいスケジュールの中大変だったと思うんですけど、歌詞を色々変更したりして、時間を掛けて丁寧に作り上げてくれました。
●明るい愛李さんのイメージとは正反対の、マイナー調の切ない恋愛模様が描かれた楽曲になっていますが、最初に聴いた時はどんな感想を持ちましたか?
宮川最初に聴いた時は意外でしたね。正直自分の好きな路線と違うし、こういう曲を歌うイメージが私にあったかなって。それに対して兄は、「こういう歌も歌えるだろう!」と新たに提示する形で作ってくれたと説明してくれました。実際歌ってみると、とても感情が入れやすい曲でしたね。先日ミュージックビデオも公開させていただいたんですけど、大変好評で、いつもの私と違うギャップ感を皆さんに評価して頂いているようで自信がつきました。
●ライブでも感じましたが、バンドの生音演奏に負けない歌声で、特にサビは情感豊かに歌われていますよね。
宮川高音があったり、そういう意味では難しい部分もありましたが、感情を乗せやすいということでは、とても歌いやすい曲でした。
●タイトルの意味を含め、歌詞の内容についてお兄さんから説明は受けましたか?
宮川はい。「カレンドラ」という単語はあまり耳にしないと思うのですが、この言葉は「キンセンカ」というキク科の植物で、正式名称は「カレンドゥラ」らしいんですけど変形して「カレンドラ」になったようです。(「カレンドゥラ」はカレンダーと同じ語源に由来するラテン語名)。それでキンセンカには、「別れの悲しみ」「悲嘆」「失望」などの花言葉があり、歌詞のフレーズにも“死ぬまでずっとこの淀んだ世界に閉じ込められたまま「痛い。」”とか“あの頃にはもう戻れない”などネガティブなフレーズが多く登場します。ストーリーとしては、大切な人を失った少女が日々をただ過ごしていくうちに、純粋な気持ちがどんどん欠落していくみたいな、段々と心が壊れていってしまうみたいなことを描いていると説明を受けました。私は、「すごい!! 映画みたい!」「小説が1冊書けそう!」と思いましたね。
●ご自身の今までの経験の中から共感できるフレーズはありましたか?
宮川思春期にはこういう気持ちを抱くことが結構ありましたね。臭い言葉を使いたくなる時期もあるじゃないですか。心が痛くなったりだとか。レコーディングでは、恋愛に限定せず「大切な人を失ったらどんな気持ちになるかな?」と想像しながら歌うことで入り込むことができました。
●ミュージックビデオは愛李さんが登場しない、アニメーションのみで作られた映像になっていますね。
宮川私的には、初めてのミュージックビデオは私の顔を出すより、強く魅き込まれるようなアニメーションで曲の世界観を見せたいなっていう気持ちがあって、そこは意見を出させていただきました。実は自分の歌唱シーンも撮影はしたんです。でもアニメーションと組み合わせてみた時に、まだ自分の表情などで表現するにはこの曲はレベルが高いなと思って。綺麗に美しく流れる芸術的なアニメーションにした方がカッコいいかなと思いました。
●3曲目「RAKKA↓KKA」は、ライブ映えする、クセになる曲ですね。作詞にクレジットされているaireenというのは愛李さんの作詞をする時のペンネームですか?
宮川私一人の名前ではなくて楽曲制作に関わってくださっているチームの総称になっています。中学時代から日記を付けていて自分の気持ちを言葉にしてきました。何の前触れもなく浮かんでくる気持ちやワードを忘れちゃいけない気がして、書き留めておく習慣があったんです。だからわりと言葉やフレーズはスルスルと出てきやすいのですが、それをメロディに乗せたり、繋ぎ合せてフルサイズの歌詞にする技術はまだ活動を始めたばかりの私では不完全だと思っているんですね。一番大切なことは作品としてのクオリティーであって、100%納得のいく作品を作るために、現段階ではサポートしてくださっているチームの方々の意見も踏襲しつつ歌詞を完成させています。
●「RAKKA↓KKA」は、センス良く韻を踏んでいたり、メロディやリズムに乗せた時の言葉の響きだったり、非常にうまく構築された歌詞になっていますもんね。
宮川ありがとうございます。素敵な曲を提供していただいたのに対して、それを生かす歌詞を乗せるべきだと思うので、1つ1つ細かくみんなで作り上げていきました。でも今回のアルバムでは3曲aireenが作詞をしていますが、一番大切にしているのは、私が言いたいことだったり、今の私にしか感じられない感性を歌詞にするということで、それは3曲共通して最も大事にした所です。
●「RAKKA↓KKA」は、サウンド的には疾走感のある、間奏ではアレンジも手がけられた西川進さんのロックテイスト溢れるギターソロも聴き応えがありますね。歌ってみていかがでしたか?
宮川これは結構難しかったですね。歌詞は恋に落ちる、落下していく主人公をイメージして書いていますが、ヴォーカルに関しては疾走感のあるカッコいいサウンドをクールに歌い上げるイメージでレコーディングしていきました。結構悩みながら、レコーディング中に「歌えな〜い!ダメだ〜!」とか叫んだりしてスタッフさんを困らせることもあったんですけど(笑)、「息継ぎをこうしてみたら?」などアドバイスをいただきつつ完成させていきました。
●4曲目「星が泣いた夜に」は綺麗なファルセットヴォイスで、ちょっとアンニュイ感じも魅力の楽曲になっていますね。
宮川この曲はサカイダユーキさんに作っていただきましたが、最初にほとんど完成形に近い形のデモを聴かせていただいた時に、とても綺麗な曲で、ミディアムテンポなんですけど、4つ打ちのリズムによって自然と身体が乗っていくような心地良い高揚感が感じられる曲だなと思いました。この曲は楽しんで伸び伸びと歌わせていただきましたね。
●歌詞の中で好きなフレーズはありますか?
宮川この曲は歌詞も全体的に気に入っています。その中で、例えば「消息不能」とか「導かれり」などは印象的でした。実際「消息不能」って四字熟語は存在しなかったり、「導かれり」も古典文法を用いていたりするじゃないですか。そういう普段の会話では使わないような言葉を組み合わせることによって独特の世界観を作るのには感動しました。不思議と魅かれる曲だと思います。
●5曲目「メランコリック」は宮崎裕介さんが弾くイントロのジャジーなピアノソロも印象的な大人っぽい楽曲になっていますね。そして作詞はaireenさんですね。
宮川これは私の将来の理想の女性観を描いています。
●メランコリックな女性?
宮川そうではなくて(笑)。上品でありながら、内から色気も漂う、カッコよくてミステリアスな雰囲気を纏った女性というイメージです。そんな女性が日常つまらなそうにしていて、突然「ここから私を連れ出して」と言ってきたらドキッとするじゃないですか。初めてデモを聴いた時に、「いい女が歌いそうな曲だ!」と思って、自分なりの大人のいい女のイメージで歌詞を綴り、歌っていきました。
●いわゆる女性として憧れるタイプはミステリアスな部分も兼ね備えた女性なんですか?
宮川はい。そういう魅力も併せ持った女性をカッコいいなと思いますし、そういう大人の女性に憧れます。
●イメージ通り歌えましたか?
宮川これも難しかったです。メロディ展開が比較的シンプルなだけに表情をつけるのに苦戦しました。
●ゆるふわなヴォーカルだったり、クールな歌声だったり、綺麗なファルセットだったり、曲によって愛李さんの声の魅力を色々と楽しめるアルバムにもなっていますよね。
宮川ありがとうございます。アルバム自体とてもバラエティに富んだ内容になっているので、ヴォーカルレコーディングも色々挑戦させていただきながら、このアルバムを一枚作る過程で色々成長させていただいた面もあると思います。
●バラエティに富んでいますが、一貫してどれもサビがとてもキャッチーですよね。知らず知らず口ずさんでしまうような。
宮川そうなんですよ。「メランコリック」もサビの、“ただ ただ”の所がすごく耳に残りますよね。どの曲もメロディは覚えやすかったです。
●そしてラストは表題曲の「スマホ映えの向こうの世界」、歌詞はaireenさんですね。
宮川「人生変えたいな、でも変える勇気がないな」って人達に向けて歌っています。アルバムタイトルにもなっているこの題名ですが、最近インスタ映えとかいわるゆ「映え」ばかりをみんな意識し過ぎていて、流行っているものがオシャレでカッコいいみたいな風潮がありますけど、流行に流されているだけで本当にいいのかな?って。私は流行りだけじゃなくて自分の好きなものを好きって言いたいし、自分がカッコいいって思ったものをカッコいいと思っているし、自分だけの世界を作って生きていきたいと思っています。この曲は、「スマホの向こう側、自分の本当の気持ちと向き合って生きていこう!」というメッセージを込めてタイトルも歌詞も書いていきました。
●アルバムの中で最も等身大の愛李さんが表れている曲にもなっていますよね。
宮川“強くなれ”というフレーズがあるんですけど、ここは誰かにメッセージしてるというよりは自分に言いきかせてる感が強かったですね。「自分やれるぞ!強くなれるぞ!」って気持ちがありました。確かにメッセージソングであると同時に、自分を鼓舞し、励ます気持ちで歌っている部分もありましたね。
●“強くなれ”の部分は、とてもエモーショナルな歌声になっていますね。
宮川自然と力強くなってしまいました(笑)。この曲は今の自分とマッチした曲だったので、強く前向きな作品になりましたね。「ハジメマシテ」は不安も入り交じった感情を歌っていますが、これは「いけるぞ、いくんだ!」って気持ちで歌っていきました。
●では、直近の夢、目標は何ですか?
宮川「自分のことを心からカッコいいと思えるようになりたい」っていうのが直近の目標です。作っていただいた曲はカッコいい曲ばかりですけど、それを歌う私自身がカッコよくなければ本当のカッコよさは伝わらないと思うんですよ。そのためには自分なりに色々とコンプレックスを克服しようとしたり、どうしたら尊敬してるアーティストさんみたいになれるかなってライブ映像を見て研究したり勉強をしているので、近いうちに自分に自信がつけばいいなと思っています。

〜さらに愛李さんのキャラクターを深掘りしました!!〜

●長所と短所を教えてください。
宮川長所は、ライブなどでも度胸がある方かなと思います。自分で言うのもなんですが、本番に強い方ではあるかなという気持ちはありますね。トラブルがあっても臨機応変に対応できる冷静な力はわりとあると思っています。 短所は、ギリギリにならないと本気が出ないところ。本番直前までフワフワしている所があって、ピンチの時しか本気が出ない。夏休みの宿題も最終日にならないと本気でやらない派でした(笑)。そのまんま今に至っています。
●これだけは許せないこと、言動はありますか?
宮川空気を読めない人ですね。こういうお仕事をさせていただいていることもあって、やっぱり支え合っていきたいですし、チームワークを乱すような言動は許せないですね。今までお仕事の現場でそういうことはないですけど、例えば学校生活の中でみんなで頑張って作り上げていく状況の中で、「私関係ないしぃ〜」みたいな感じで遠巻きに見てる感じの、みんなの士気を乱すような言動をする人には自分から一言言いたくなっちゃいますね。「ちょっと!男子ちゃんとやってよ!」的な人間でした(笑)。やっぱり誰かが言わなきゃいけないこともあると思うし、そういう気持ちが強く出ちゃうタイプです。
●スポーツはやっていましたか?
宮川中学の時に硬式テニスをやっていました。小さい島だったので学校も小さくて、部活がテニスしかなかったんですよ。体を動かすことが好きだったので全力でやっていましたね。小さい部の中でもキャプテンを務めさせてもらって、真っ黒になって砂浜を走ったり、野性的に練習しながら楽しんでました!
●好きな本や漫画はありますか?
宮川本も漫画も結構読みます。好きだった小説は、森博嗣さんの「スカイ・クロラ」というシリーズものの本です。最初は、すごい綺麗な空の表紙に魅かれたんですよ。読んでみたら、戦闘機のパイロットである主人公が戦いの中に身を置くという作品で、ファンタジー的な要素も感じられる不思議な世界観にも魅かれました。中学生の時に読んだ本ですが、印象深いです。
●好きな映画は?
宮川私基本的に映画とかで泣かないんですよ。それに同じ映画を2回観るのが苦手で。1回目の衝撃がなくなっちゃうのが詰まらないし、結末が分かっちゃってるので冷めた目で観ちゃうんですよね。だけど何回も観たいと思う唯一の映画が細田守監督の「おおかみこどもの雨と雪」です。あれは何回観ても絶対泣くんですよ。姉弟のおおかみがお母さんの元を旅立っていくお話なんですけど、私の家族は全員とても仲が良くて、母とも何でも言い合って相談もいっぱいしてきた仲なので、自分の気持ちともリンクして泣けてくるんです。アーティスト活動への背中を押してくれたのも両親からの「やりたいことを1回やってみなさい。私たちが助けてあげるから」という力強い言葉だったので、親子ものに弱いんですよ。「強く生きて」ってお母さんから発せられる言葉が自分と被ってしまって、毎回感動してしまいます。